チック症という病気だと判明してから僕のチックの症状はひどくなりました。
具体的には音声チックだけだったチックの症状が運動チックと音声チックの両方になりました。
音声チックは「ふんっ」と鼻息を荒げるような症状だけだったのに、かなり大きな声でしゃっくりをするような感じに。
さらには、ビートたけしさんみたいに方を上げたり横に首を振ったりと運動チックまで重なり、学校に行くことができなくなりました。
※不登校についてはまた別の記事で紹介します。
思春期の頃の僕にとって、チックの症状が出たときに誰かに振り向かれたりするのが耐えられなかったです。
チックのせいで学校や外に出れなくなる
僕のチックは日に日にひどくなっていきました。
最初は音声チックで出る声が大きくなり、次に運動チックの発症。
さらには運動チックの症状が激しすぎて椅子から転げ落ちたり、歩いていると体がのけぞって一人で倒れるように転んだりもしていました。
そんな症状で外に出れるはずもなく、チックがひどい一時期は外にも出ず、学校にも行けないような生活を送っていました。
それでも頑張って学校に行った時もありましたが、学校に行ったらさらに行くのが億劫になるようなことがありました。
チックだと説明するとばかにされる
チック症もちの方はきっと誰もが通る道だと思いますが、「チック症という病気の症状なんです」と説明すると「チックショー!って感じ?笑」みたいな感じで返されることってありますよね。
このやり取りが思春期の僕にとってすごくつらかった覚えがあります。
中学校にはほとんど言っていない僕ですが、チックが家であまり出ないときには学校に行った事もあります。
そこでチックの症状について「大丈夫?」と聞かれて説明をするとこんな返し方をされるんです。
自分はこの症状で苦しんでいるのに、おちゃらけた態度で返されるのがとても苦痛でした。
薬の副作用も学校にいけない原因の一つ
チックの症状のせいで外に出ることができなくなった僕ですが、学校に行けなかった理由はそれだけではありません。
薬による治療を行っていたので、薬の副作用による眠気や頭痛などが原因で学校に行けないこともありました。
僕が飲んでいたのはリスパダールという薬ですが、たしか量はたいして多くなかったような気がします。
それでも僕には副作用の眠気などが強く出てしまい、このせいで朝起きれず学校に行きづらい状況を作ってしまったのです。
また、眠気がすごくて外に出れない日もありました。
思春期の子供にとってチック症はとても大きな問題
今でこそチック症を受け入れてうまく付き合っていけるようになったと感じていますが、思春期の頃の僕にとっては症状も薬も生活を大きく阻害するものでしかありませんでした。
今でもチックがなければと思うこともありますが、子供の頃はもっと強く思っていた気がします。
周りの目を気にしながら生活をしなければいけないので当たり前のことかもしれませんが。。。笑
僕がチックを意識しすぎないようになったのは20歳手前だった気がします。
大人になる直前になってようやく付き合い方が定まってきたのですから、思春期の子供にとってチック症はとても大きな問題なんだと思います。
周りの「気にしないから大丈夫。」という言葉は嘘にしか聞こえません。
本心で言ってくれてる言葉でも素直に受け入れることはできません。
だって気にしないと言っている人は自分ではなく他人なのだから。
チック症を軽くとらえた発言は思春期の子供にとって大きな傷を与えてしまう可能性があると僕は思っています。
でも、今の僕だから当時の僕に知ってほしいのは、自分から発信しないと誰も理解してくれないよ。
ということ。
「チック症という病気でこういう症状が出ますが気にしないでください。」
この言葉が言えるようになるとずいぶんと生活しやすくなるよ。
僕はこの言葉が言えるようになってからかなり人付き合いが楽になりました。
多感な思春期の子供には難しいことかもしれないけど、この言葉はチックと付き合っていくうえで大切な言葉なんだとあの頃の僕と両親に伝えてあげたいなと思いました。